水生生物の里帰り会(平成18年5月)
平成18年十勝管内新得町で排水路工事を行ないました。当工事個所は、絶滅危惧種に指定されているニホンザリガニのほか、フクドジョウ、モノアラガイなどが生息していたため、水生生物の生息環境に配慮した工法で施工しました。工事着手前の5月には、発注者である十勝支庁南部耕地出張所主催による地元上佐幌小学校児童・教師、及び地先住民の方々の参加による“水生生物の引越し会”が行なわれ、工事区間内の水生生物を捕獲し工事個所上流に放し、網を設置して工事個所へ戻らないよう保護しました。また工事完成後の10月初めには、当社主催で“水生生物の里帰り会”を計画し、ニホンザリガニの一生についての説明、網の撤去、自然環境に配慮した工法の説明、排水路沿いへの植樹、水質検査などを行ないました。参加していただいた地元の小学生や住民の方々が、工事や環境についての説明を興味深く聞き入り、笑いや歓声が出るなど大変楽しい会となりました。
水生生物の生息環境に配慮した工法
1. 横断管渠、桝への玉石による浮き石、沈み石の設置
2. 落差工への置石
3. ブロックの隙間への竹筒設置
4. ブロックの角の切欠き
5. 水路河床部への砂利敷、玉石の配置
6. 河床部玉石へ在来植物を植える
7. すきとり土に含まれている在来植物の根・種を水路法面に吹付け